一類感染症ワークショップ

 国立感染症センター(DCC)で開催された「第3回一類感染症ワークショップ」に参加しました。一類感染症(特にウィルス性出血熱:VHF)の患者発生時に職業感染のリスクを最低限に抑えつつ、診療ケアを遂行するための知識とスキル習得が目的。
 対象は第一種感染症指定医療機関の医師、看護師。

 2000年のウガンダにおけるエボラ出血熱のアウトブレイクでは、425症例の内、224名死亡(致死率53%)。発病から死亡まで平均8日。アフリカが主であったVHFも輸入感染症として、2012年にはクリミア・コンゴ出血熱患者が英国でも発生。感染力が非常に強く、致死率が高いVHFの患者に対応する医療従事者は、文字通り命がけです。

 質疑の中で、最高レベルの防護具が必要なのはわかるが、装着に時間がかかり過ぎる(脱ぐのも)。患者が急変した際に対応できないとのご指摘がありました。また、全身フルプロテクションでの実際の演習では、病室内は冷房がかなり効いていたにも関わらず、全員汗だく。フラフラ。

 医療用個人防護具のメーカーとして、あらためて今の防護具の課題、改善すべき問題点を考えさせられました。技術的なハードルは色々とありますが、あきらめずにもがいてみようと思います。やはり、現場が全て。多くの重大なイシューを教えてくれます。感謝!

N95レスピレータの漏れをテスト。定量テスト用ポータカウンタプロ

最強の呼吸器防護具PAPR。 電動ファンでHEPAを介した清浄エアを強制的にフード内に送り込む。

最高レベルの個人防護具。致死率の高い患者のケアは命がけです。

実際の演習。全員、汗だく。

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