会社のカタチ、モレーンはどこにいくのか

 来年度の新卒&中途採用シーズンに入り、説明会に続く面接もスタートしました。今回はモレーンをもっと知ってもらうためにこれまでの進化をステージごとにちょっと振り返ってみたいと思います。これを読んでいただくと、モレーンがどのようにカタチを変えて適応し、そしてどこに向かおうとしているのかを、よりイメージしていただけるかもしれません。

モレーン1.0
 モレーンは海外製品の取り扱いが多いことから、商社と思われがちですが、いわゆる、海外製品の輸入だけを行うトレーディング会社ではありません。

 確かに1990年代の設立当初は、英国の感染管理製品を単に輸入して病院に販売するトレーディング機能が主な事業となっていましたが、取扱製品は一つしかなく、そこにお客様の関心がなければ話は終わりといった悲しい状況が続いていました泣。当時は今のように感染管理が一般的ではありませんでしたので、そもそも興味を持ってもらえることがほとんどなく笑、何とかお話をつなげるために、海外の文献をピックアップしてお届けする→英語じゃわからんと突き返される→徹夜して翻訳する→もちろんこっちが勝手にやってるので、無償→有難う、以上→涙。という残念すぎる状況が続いていました。

 この頃は、自宅兼事務所の家賃も払えず、生保で働いていた嫁の稼ぎに頼る状況で、自分は一体何をやってるんだろうと天を仰いだりしていましたが笑、それでもめげずにやっている内にお客様の方でも「あんた、大丈夫?」みたいに心配してくださる方が出てきたりして笑、現場のことを色々と教えてもらえるようになってきました。そのおかげで、徐々にではありますが、売り上げが上がるようになり、取扱製品も増えていくことになったのです。この頃を今から振り返って命名すれば、モレーン1.0ですね笑。

モレーンのスタートアップとなった英国製品「アクアフィルム」
最初はコレしかありませんでした

モレーン2.0
 その後、徐々にビジネスが広がり始めても、商売に関係のない無償のサービスは色々と続けていました。何か下心があってやっていたと言うより、純粋にお客様が喜んでくれるのがうれしかったんです。当時日本には、感染管理認定看護師は存在しなかったので、アポイントが取れた副看護部長の方には半ば強引に一緒に病棟ラウンドさせて欲しいと勝手なお願いをしていました。ラウンドしながら、必要と思えば、自社で扱っていない他社の製品を紹介するなど、さらにお金にならない仕事を増やしていました笑。

 ただ、今思えば当時のこの一見「無駄」とも思えるサービスが結果的にお客様から認知され、信頼へもつながっていったんだと思います。自分がこれを売りたいのではなく、お客様が真に望んでいるものは何か。それが最も喜んでいただけることであるという真理に気づかされたんだと思います。そしてこの「無駄」を続けていたことが、結果的に新製品開発のヒントとなり、モレーンの「価値」となり、今日のコンサルティングの礎になりました。

 現在、モレーンの「製品・サービス一覧」のリーフレットの冒頭に、このような言葉があります。「モレーンコーポレーションのコンサルティング・セールスの目的は、製品の販売ではありません。お客様の感染対策の問題を解決することです。」お客様からは有難いことに「モレーンは何か違うよね」と言っていただける秘密は、実はこんなところにあったりするのかもしれません。文字通り、この目的は今も我々が営業活動をする上でのコア(核)です。経営理念や経営目的、企業文化も制定され、下記のようなコンサルティング・セールス(我々はICRと呼んでいます)が定着した段階、それががモレーン2.0でしょうか。

 

 

 

モレーン3.0
 気がつけば、コンサルティングのスタイルが定着し、製品も消耗品から設備品、教育ツールまで40項目を越え、単なる輸入ではなく、海外の提携工場で自社開発・自社ブランドで製造する製品の販売が売り上げの半分を超えるようになってきました。

 海外の提携先メーカーも製造委託を含めると世界11ヵ国となり、今では各国企業とそれぞれ単独に取引きするだけでなく、モレーンがハブとなって3国間をつなぎ、新たな価値を創出、これまでにない製品が誕生したりしています。
 今も幾つかのプロジェクトが国内外で並行して進んでおり、輸入でスタートした会社ですが、世界に向けて新製品を発信できるまでになってきました。このように既存の価値と価値を組み合わせて、これまでにない全く新しい価値を生み出すイノベーションを常に意識するステージ入ってきた今、それがモレーン3.0だと言えるかもしれません。








モレーンはこれからどこに行くのか
 感染管理を軸として、病院だけでなく、地域や家庭、その他産業も含めた社会全体に我々の活躍のセグメントは広がろうとしています。世界を見渡せば、アジア、アフリカの途上国の感染対策も急務です。ここでは詳しくは語れませんが、院内感染もこれまで個人の問題としてマニュアルやコンプライアンスの強化がはかられてきましたが、患者さんや医療従事者の行動を科学して「院内感染をデザインで防ぐ!」と言う切り口にも、ITのチカラを借りて本気で今、チャレンジしています。ここからどのようなイノベーションが生まれるかわからず、また、これからモレーンがどこに行くのか正直私にもよくわかりませんが笑、思考停止だけは絶対にせず、固定概念も捨て、常に大きな好奇心を持って進化し続けていきたいと思っています。ワクワクが先立ち、特に大きな不安もありません笑。まだまだ未熟ですが、モレーンの次なる進化にどうぞ、ご期待ください。


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